カメラ初心者におくる知っておくべき名カメラマン、見ておくべき写真集

独特の色彩感覚で人気の写真家・蜷川実花│カメラ初心者におくる知っておくべき名カメラマン、見ておくべき写真集

蜷川実花さんは、美しい世界観と、鮮やかな色使いで知られる女性写真家。一目見て「蜷川実花の作品」とわかる、独特なセンスを持ちます。写真家だけでなく、映画監督としても活躍。2007年公開の映画『さくらん』で映画監督デビューを果たし、2012年に公開された沢尻エリカ主演の映画『ヘルタースケルター』は、22億円の興行収入を記録する大ヒットとなりました。

ほかにもファッションブランド『M / mika ninagawa』やイベントのプロデュース、2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事を務めるなど、幅広く活動しています。近年では、すみだ水族館とのコラボイベントの開催や、京都府の『ホテル アンテルーム 京都』の一室をプロデュースするなど、ユニークな活動も話題を集めました。

■大学在学中に『ひとつぼ展』でグランプリ受賞

蜷川さんは、1972年10月18日、東京生まれ。桐朋女子高等学校、多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科卒業。大学在学中に『ひとつぼ展』でグランプリを受賞しました。2001年には、写真界の芥川賞ともいわれる『木村伊兵衛写真賞』を受賞。さらに『キヤノン写真新世紀優秀賞』『コニカ写真奨励賞』『大原美術館賞』など、数々の賞を獲得してきました。

2008年には、個展『蜷川実花展』で全国の美術館を巡回し、18万人を動員。これまで開催した個展は80回以上、海外での個展も次々に成功させています。特にアジア圏で高い支持を集め、2016年に台湾の現代美術館で行われた大規模な個展では、同館の動員記録を大きく更新しました。

■鮮やかな色彩の花の写真が人気

これまで、写真集を100冊以上出版しています。蜷川さんの作品の中で、特に人気の高いのが、鮮やかな花の写真です。写真集『永遠の花』『ニナデジ』『earthly flowers, heavenly』では、花を題材とした作品をたっぷり見ることができます。

『永遠の花』は、蜷川さんの12冊目の写真集。2000年の旅で初めて出会った、墓地に手向けられた造花だけでまとめられた一冊です。2011年に発売された『ニナデジ』は、蜷川さん初のデジタルカメラフォトブック。2013年には、『ニナデジ2』が発売されました。そして2017年に発売された『earthly flowers, heavenly』は、全123点の花の写真がまとめられた、色鮮やかな写真集となっています。

蜷川さんは、芸能人の撮影を手がけることも多く、俳優の斎藤工さん、豊川悦司さん、モデルの水原希子さん、元AKB48の大島優子さん、女優の麻生久美子さん、栗山千明さん、中川翔子さんなどの写真集を担当しました。2016年には、雑誌『EYESCREAM』での人気連載、男性芸能人36名をプライベートな視線で撮影した作品を1冊にまとめた、写真集『IN MY ROOM』を発売し話題となりました。

映像作品も多く手がけており、ゆず『明日天気になぁれ』、NEWS『KAGUYA』、AKB48『ヘビーローテーション』、三代目J Soul Brothers『花火』などのミュージックビデオを監督しました。

雑誌の仕事も多く、2016年4月18日号からは朝日新聞社のニュース週刊誌『AERA』の表紙写真を担当しています。

■父親は演出家の蜷川幸雄氏

蜷川さんの父は、有名演出家の故・蜷川幸雄氏です。過去のインタビューでは、「幼い頃から経済的にも精神的にも自立しなさい」「みんなが右に行っても、自分が左だと思ったら、ひとりでも進める人間になってほしい」と父親から教育されたことを明かしています。父の教えの通り、今や女性写真家として確固たる地位を築いています。

またプライベートでは、2児の母親である蜷川さん。2007年に長男、2015年に次男を出産しています。またバツ3であることを、Twitterで明かしています。蜷川さんのSNSでは、家族や友人とのプライベートショットから、仕事に関する投稿まで見ることができます。SNSでも、独⾃の世界観の写真を投稿し、ファンを魅了しています。