カメラ初心者におくる知っておくべき名カメラマン、見ておくべき写真集

動物写真家オブザワールド・岩合光昭│カメラ初心者におくる知っておくべき名カメラマン、見ておくべき写真集

岩合光昭(いわごう みつあき)さんは、猫や犬などの身近な動物から、世界各地の野生動物、大自然を題材に撮影する動物写真家です。1950年東京生まれ。大学在学中に、同じく動物写真家であった父親の岩合徳光さんの助手としてガラパゴス諸島を訪れ、自然の美しさに感動したことがきっかけとなり、動物写真家としてのキャリアをスタートしました。それから、国内外のフィールドで撮影を続け、多くの人を魅了しています。1982年~1984年までアフリカ・セレンゲティ国立公園に滞在し撮影した写真集『おきて』は、全世界で20万部を超えるベストセラーとなりました。

■世界的に高く評価される写真家

独特の色やコントラストを持つ岩合さんの写真は、国内外で高く評価されています。日本人の作品として初めて、1986年に米『ナショナルジオグラフィック』誌の表紙をライオンの親子の写真で飾りました。また1994年には、雪玉を抱えた子ザルの写真で、2度目の表紙を飾っています。 岩合さんは、オリンパスのデジタル一眼カメラによる撮影に取り組み、カナダのホッキョクグマ、中国のジャイアントパンダやトキ、知床のオオワシやヒグマなど、国内外の野生動物の写真を次々と発表しています。デジタルカメラは1997年から使用しており、2001年には在住する小淵沢の自然を1日1枚撮り続けたデジタル写真集『岩合光昭デジカメ日記』を発売しました。自身の公式Webサイト『デジタル岩合』も開設し、世界各地での撮影の模様、写真展や書籍情報などを投稿しています。

■世界中の猫を撮影する人気番組が映画化

岩合さんは地球上のあらゆる地域で写真撮影をしながら、さまざまなメディアに出演しています。1989年には、NHKとのパートナーシップで『MITSUAKI IWAGO'S NATURE WORLD』を制作し、DVD化もされました。2001年から約1年かけてカナダ北極圏に生きる動物たちを取材した映像は、2002~2003年の3回にわたりNHK衛星ハイビジョン番組『岩合光昭の新たな挑戦~極北の大自然~』で放映されました。 また「猫は被写体として最高のモデル」というほど、猫を愛する岩合さん。2012年からは、NHK BSプレミアムで『岩合光昭の世界ネコ歩き』がスタートし、猫好きから熱い支持を集めています。世界中の猫の自然な姿を映した同番組は、2017年10月に映画『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち』として公開されます。猫を題材にした写真を撮り続けている岩合さんは、写真展『ねこ』や『ねこ歩き』、『ネコライオン』などを各地で行っています。 そんな岩合さんには猫に関する名言が数々あり、「ネコが幸せになればヒトも幸せになり、地球も幸せになる」、「家族、いのち、地球…みんな、どこかでつながっている」などがあります。

■様々な題材を取り上げ、数々の賞を受賞

岩合さんは、多くの写真賞を受賞しています。1979年には、雑誌『アサヒグラフ』に連載された『海からの手紙』で、第5回木村伊兵衛写真賞を受賞しました。朝日新聞社主催による木村伊兵衛写真賞は、「写真界の芥川賞」と呼び声が高く、著名な写真家を数多く輩出しています。ほかにも、1985年に講談社出版文化賞や日本写真協会年度賞、2008年に児童福祉文化賞、2009年に第33回野口賞を受賞し、日本を代表する動物写真家としての地位を築いています。 著書も多数出版しており、主な作品としては、週刊朝日の人気連載を書籍化した『日本のねこみち』や、その第2弾となる『世界のねこみち』があります。また2001年から続くアサヒカメラの好評付録である猫カレンダーを書籍化した『岩合光昭写真集 猫にまた旅』や、1年かけて取材した津軽の子ネコたちの物語を収録した『ふるさとのねこ』、京都のねこを撮影した写真集『ねこの京都』、猫の写真撮影の解説書『ネコを撮る』などが有名です。